広告会社・印刷会社経営研究会

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印刷会社社長の本棚

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ご紹介させていただく印刷会社様は、株式会社ステッチ様です。

2016.09.01更新

株式会社ステッチ様は、年商4億円、社員数14名の印刷会社様です。

今期に入り、毎月の受注額が4000万円を超え、5000万円を超える月も出てきました。今期前橋本社を移転し、また9月には東京・築地へのショールーム兼オフィスの出店を控えており、とても勢いのある企業様です。

彼らの特徴は、4点です。

1.「リバースマグ」というマグネット商材を中心とした「貼って剥がせるシリーズ」と称する非紙媒体の品ぞろえ

2.最短翌日納品・施工を可能とする24時間制作・生産体制

3.新卒・素人・デザイナーでも受注できるターゲットを絞り込んだ営業展開

4.新卒・素人を短期間で育成させる仕組み

順を追ってみていきましょう。

まず、ステッチ様の生い立ちです。

ステッチ様は、社長である大海氏が9年前に設立した会社です。もともと、大海氏は、建築業界でトップ営業ウーマンでした。住宅の販売、店舗の改装等を中心に営業していました。

独立した彼女は、ステッチという会社で、企業向けの仕事がしたいということで、地元企業や店舗の改装や店内のリニューアルなどの提案をしていくようになります。受注力を高めるために、独学で図面の読み方を勉強したり、パースを描いたりして、提案をし、受注してきました。

そのときに、とある地元に本社を構える飲食チェーンとパチンコチェーンとの出会いがありました。飲食チェーンの出店スピードやパチンコチェーンのリニューアルオープンスピードに対応するために、ほぼ毎日お客様の営業終了後の10時以降に打ち合わせを行い、深夜にデザイン・印刷を行い、翌朝には納品を行う。時には、設置・施工をしにいくということが当たり前になってきました。よりスピードを高めるために、外注だった印刷・加工を全て内製化し、また制作・印刷・加工スタッフを2交代制にすることで、完全24時間対応を可能にし、お客様の支持を獲得するに至りました。

しかし、そんな彼女たちにも転機が訪れます。既存のお客様とのお付き合いを一生懸命行っていることで、売上は安定するのですが、それ以上の伸びが見込めなくなりました。また成長が鈍化すると、社員のマンネリ化が起こり始め、品質が悪くなり、クレームが多くなったり、退職者が発生するようになりました。

そこで、行ったことが「提案商材」と「マーケット・ターゲット」の絞り込みです。

飲食チェーンやパチンコチェーンをメインとしたお付き合いの中で、店舗・店頭の提案・受注は全て行えるようになっていました。例えば、ポスターのような紙ものから、ディスプレイ・什器のような立体のものまでです。

しかし、同様の商材を提案できる広告会社・印刷会社は世の中にたくさん存在します。ですから、同質化しかけていたのです。

そこで、お客様に支持される提案内容であり、同業他社が扱っていない商材は何かを議論しあいました。

まず、お客様から支持されるポイントは、以下の通りです。

・コストが下がる

・効果が上がる

・便利・簡単

・安い

これらのポイントを満たした商品が「リバースマグ」でした。

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リバースマグの特徴は、下記の通りです。

・何度でも貼り替え可能

・女性1人でも貼り替え可能

・瞬時に模様替え可能

・発送コストが安い

・紙よりも丈夫

※詳しくは、下記の動画をご覧ください。

店舗展開している企業は、回転率を高めるために、デイリーで、時間単位でオススメする商品を変えたいというのが本音です。

例えば、ランチタイムとディナータイムでオススメ商品を変えたり、アパレルショップや生鮮スーパー等は、タイムセール等を行いたいのです。上記のようなニーズを加味し、ターゲットを食品や化粧品を中心とした消費財メーカーと中堅チェーンに絞りました。

そのターゲットを狙って、展示会へ出展しました。

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全てリバースマグで作られたブース

するとどうでしょうか。誰もがご存じの大手飲料メーカーや食品メーカーの資材担当役員・部長の方が、こぞって携帯電話番号を置いて、「すぐに電話してきなさい!」とおっしゃっていただいたり、「見積りを出してください!」とおっしゃるのです。

2月に出展した展示会では350超の名刺が集まり、大手・中堅企業からの引き合いが30件超という結果でした。そして、3月から、某大手飲料メーカーや中堅飲食チェーンとの取引がスタートし、1社100~200万円/月の取引がスタートするようになりました。

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展示会初日の引き合いリスト

これらの営業は、基本的には社内のデザイナーが行っています。最初の商談のみ、社長と専務が行い、細かい商談はデザイナーが行います。

なぜデザイナーが商談できるのか。

商品を絞っているので、トーク内容も絞られるからです。 覚える内容が限られているので、営業としてすぐに活躍させることが可能になっています。

また、商品力が強いことも要因となっています。お客様から支持されるポイントを押さえた商材を提案しているので、こちらから無理に売り込まなくても、お客様から求められるわけです。

おかげさまで、中堅・大手の企業様含め、地元の病院やチェーン店からたくさんの引き合いをいただき、人が足りない状況です。

そこで、新卒・中途ともに、積極的に採用を行っています。 とはいえ、技術者を採用するのはリスクがあります。採用コストが高いだけでなく、毎月の給与も高くなります。 ですから、新卒・未経験者を採用し、早期に育成する仕組みを作り上げています。

具体的には、デザインマニュアル・施工管理マニュアル・見積もり作成マニュアルを用意し、初期知識を徹底的に習得させます。 また、技術習得マップを用意し、スキル取得のゴール設定とステップを明確にし、人財育成スピードの標準化を図り、読めるようにしました。

その結果、受注ペースが前年比120~130%ペースで伸びているわけです。

今後、ショールーム兼オフィスが東京にオープンし、より営業の生産性が上がることが予測されます。

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改めて、商品・企画を絞り込んで、それをレベル高く、短納期で提供する体制を整え、たくさんお客様を集め、人を増やす。

このサイクルがとても大事です。

担当コンサルタントより

ステッチ様の成功の秘訣は、下記の通りです。
・売れているマーケット・商品を見つけ出したこと。
・売り先を従来の得意な業界ではなく、マーケットの大きな消費財メーカーにスライドさせたこと
・販促展開を「リバースマグ」1本に絞ったこと
・ショールーム展開することにより、営業効率を上げたこと

業界の中にも、伸びているマーケット・縮小しているマーケットが存在しています。
小さくても、伸びているマーケットを見つけ出し、そのマーケットに注力することが成功のポイントです。

岩邊 久幸

株式会社 船井総合研究所
シニア経営コンサルタント 
中央大学商学部卒。船井総研に入社以来、幾多の小売店、サービス業のプロジェクトを経験し、現在主に広告業界を中心にコンサルティングを行う。
年間250日超を現場における業績アップ支援に充て、全国を駆け回る。BtoB見込み客集客では船井総研でも評価が高く、その成功率は極めて高い。机上の空論ではなく、即実践でき、即業績アップする手法にクライアントからも評判が高い。

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